研究課題/領域番号 |
15K21187
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岡崎 善弘 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 講師 (00725997)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 時間管理 / 児童 / 長期休暇 / 学業成績 |
研究実績の概要 |
【研究 1】 子どもの時間管理のタイプ分類:「質」的な分類 夏休み中における子どもの学習時間の管理方法について,質問紙を用いて尋ねた。本研究の結果から,夏休みの宿題を毎日少しずつ行う安定型,宿題を早く終わらせる前半集中型,宿題を後で一気にまとめて行う後半集中型の3タイプに分類されることが明らかになった。 【研究 2】各時間管理タイプと学業成績 上記の3タイプ間で休み明けの学力(国語・算数)を比較した結果,後半集中型の成績は他の2タイプよりも有意に低いことが明らかになった。 【研究 3】 時間管理能力を測定するツールの作製 時間管理能力を多面的に把握する尺度作成が目的である。学習を分散させて少しずつ継続的に行動しているかどうかを測る尺度 (計画的行動尺度),できるだけ早く取り組んでいるかどうかを測る尺度 (前倒し行動尺度),締切間際になって取り組んでいるかどうかを測る尺度 (先延ばし行動尺度) の3つの尺度を作成している。現在,小学3年生から小学6年生までの時間管理方法を収集し,各尺度を構成する項目を抽出している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
長期休暇中の時間管理タイプを特定し,各タイプと学業成績の関連を明らかにした。また,大人を対象とした時間管理尺度を完成させ,日本心理学研究に採択された。現在は児童版の時間管理尺度を作成しており,今年中にはプロトタイプを完成させることができる。いずれも申請書で計画した研究であり,達成することができている。
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今後の研究の推進方策 |
児童版の時間管理尺度を作成する。尺度を構成する情報を小学生から収集することができたので,今年度中の完成を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた以上に協力校および参加人数が得られたため,時間管理の尺度作成に必要な質問紙の大量印刷に伴う資金が計画していた当初より多く必要となった。また,関連書籍を幅広く集めたことも含まれる。
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次年度使用額の使用計画 |
関連書籍を昨年度で幅広く集めることができたため,次年度では書籍に用いる資金を削減することで調整を図る。
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