食細胞機能異常症であるIFN-γR1およびSTAT1欠損症は、メンデル遺伝型マイコバクテリア易感染症(MSMD)に分類され、細胞内寄生菌に易感染性を示す原発性免疫不全症である。 多発性骨髄炎とそれに伴う骨融解の合併は、MSMDの臨床的特徴の一つである。骨髄炎病巣に、TRAP陽性の多核巨細胞を認めたため、骨融解像は破骨細胞の過形成によることが示唆された。 破骨細胞は、骨吸収を行う多核の組織マクロファージで、骨髄球系/単球系細胞の分化・融合で産生される。IFN-γは破骨細胞形成の強力な抑制因子であるが、ヒトにおける抑制の分子機序は不明である。
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