本課題は、視覚と味覚の相互作用に着目し、味溶液を着色することが味覚にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とした。特に、LEDによって溶液を疑似的に着色するシステムを用いることで、色と味覚の連合について調べるとともに、連合から生じる色による味覚の促進効果について調べた。2年間の研究期間内において、甘味、塩味、酸味、苦味に着目し、特に甘味と塩味については認知閾値から色の効果について調べた。研究の結果、着色される色によって味強度に対する影響は異なり、特に甘味ではその影響が強かった。一方で、塩味、酸味、苦味では着色による影響は個々によって異なるものとなった。
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