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2015 年度 実施状況報告書

カメムシ類の必須共生細菌はなぜ南西諸島でのみ多様化したのか?

研究課題

研究課題/領域番号 15K21209
研究機関九州大学

研究代表者

細川 貴弘  九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (80722206)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード環境細菌 / 共生細菌 / 生物地理
研究実績の概要

南西諸島に生息する一部のカメムシ類では必須共生細菌の多型という極めて異例な現象が見られる。一方、それらのカメムシの日本本土地域の集団では共生細菌の多型は見られない。本研究課題の目的は、カメムシ類の必須腸内共生細菌がなぜ南西諸島でのみ多様化し、本土地域では単一の共生細菌に固定されているのかを明らかにすることである。特に土壌細菌群集中の共生細菌プールをソースとした共生細菌の置換による多様化機構に注目し、本土地域と南西諸島で土壌細菌群集を比較することで以下の仮説を検証する。
「南西諸島でのみ共生細菌の多様化が生じた理由は、共生細菌プールが南西諸島の土壌中には存在するが、本土の土壌中には存在しないためである。」
本研究を遂行することで南西諸島の生物多様性の新たな一面を明らかにし、昆虫生態学・微生物生態学・生物地理学など多岐にわたる学問分野に対して大きなインパクトを与える成果が得られることが予想される。また、昆虫類の必須共生細菌になりうる自由生活細菌が土壌中にどの程度存在し、どのように分布するのかは、共生の進化生物学のみならず応用昆虫学においても重要な知見となることは間違いない。
本年度は本土地域2地点および南西諸島1地点で土壌の採取をおこない、これらの土壌中の細菌群集についてカメムシを使った共生細菌プールのスクーニングと次世代シーケンサーを使った解析のためのサンプル調製を行った。スクリーニングでは仮説を支持する結果が得られている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

キャンパス移転により飼育実験を一時的に中断せざるをえなかったが、概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

研究計画通りに推進していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 南西諸島のカメムシ類における必須共生細菌の種内多型はどのようにして生じたか2015

    • 著者名/発表者名
      細川貴弘、石井佳子、深津武馬
    • 学会等名
      日本進化学会第17回大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-08-20 – 2015-08-23

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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