1点目は水資源管理のガバナンス研究における学術的貢献である.2年間の文献調査や学会等での情報収集,専門家を交えた研究会での議論の成果として,公的セクターと私的セクターをつなぐ役割を果たす主体の重要性を確認した.また今後の展望として,英国で見られる疑似NGOを手がかりとする研究を課題とすべきことが見出された.2点目はカンボジアにおける水資源管理への政策的貢献である.上記の成果をもとに,カンボジアの農業用水管理については水利組合がガバナンスの中心的役割を果すべきであるという政策提言をまとめた.また,ステークホルダーを一同に会してのワークショップも行い,提言の実現に向けた課題を共有することができた.
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