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2015 年度 実施状況報告書

マザリーズ定量的評価指標の開発と評価 -精度向上と臨床応用基盤の確立-

研究課題

研究課題/領域番号 15K21232
研究機関東京理科大学

研究代表者

黒田 佳織  東京理科大学, 工学部, 助教 (70736397)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードマザリーズ / 音声認識
研究実績の概要

本研究は,マザリーズ(対乳児音声)を定量的に評価する指標の開発,および,その提案指標を用いたマザリーズと産後うつや生物学的因子との関連性について調査することを目的としている.本年度は,音声データベース作成のために,日本語・ドイツ語・イタリア語を母語とする母親と日本語を母語とする父親を対象に,絵本読み聞かせの音声収録を行った.また同時に,心理計測と生体試料採取を行った.これらのデータに基づき,日本語を母語とする父親,および,イタリア語,ドイツ語を母語とする母親の音声データに対して,すでに提案しているマザリーズ性評価指標を適用したところ,日本語話者の父親でも,日本語とは語学体系が異なる外国語であるイタリア語やドイツ語話者の母親でも評価指標の有効性が確認できた.指標の汎用性が明らかになったことから,ピッチや抑揚,話速などの韻律的特徴と同様に,音韻的特徴が日本と異なる文化や言語でも同様に共通してみられる特徴かどうかを明らかにすることができた.さらに,マザリーズ性評価指標の精度向上をめざして,ニューラルネットワークを用いた指標の開発を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は,父親および外国語話者を対象に対乳児音声と対成人音声の収録,および,心理計測と生体試料採取を実施することができた.また,収集した父親および外国語話者の音声データに対して,音韻的特徴を用いたマザリーズ性の定量化指標を適用したところ,有効性を明らかにすることができた.これらのことから,当初の計画通りに進展しているといえる.

今後の研究の推進方策

今後は,引き続き対乳児音声の収録,心理計測,生体試料採取をするとともに,採取した生体試料からホルモン濃度,遺伝子多型の解析を進める.これらのデータに基づき,現在さらなる精度向上を目指して開発を進めているディープニューラルネットワークを用いたマザリーズ性の新たな評価指標を用いて,マザリーズ性と産後うつ病との関連性を調査する.さらに,マザリーズ性と生物学的因子(ホルモン濃度,遺伝子多型)との関連性を調査し,因果性がないか解析を行う.

次年度使用額が生じた理由

次年度に行う生体試料解析のために多くの費用が必要なため.

次年度使用額の使用計画

次年度は採取した生体試料に対して,唾液中ホルモンの濃度測定や遺伝子多型解析を行うため,試薬や消耗品等の費用が必要である.また次年度は最終年度で成果発表を行うため,学術雑誌や国際会議等で発表するための投稿料,旅費などが必要となる,

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] University of Trento(イタリア)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      University of Trento
  • [学会発表] Discrimination between infant-directed and adult-directed speech using neural networks2016

    • 著者名/発表者名
      Keisuke MIYATA, Kaori KURODA, Mikio HASEGAWA, Kazuyuki SHINOHARA
    • 学会等名
      NCSP 2016
    • 発表場所
      Hawaii
    • 年月日
      2016-03-06 – 2016-03-09
    • 国際学会
  • [学会発表] Estimation of connectivity between neurons using SPIKE-distance2015

    • 著者名/発表者名
      Kaori KURODA, Mikio HASEGAWA, and Tohru IKEGUCHI
    • 学会等名
      電子情報通信学会 非線形問題研究会
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2015-10-31 – 2015-11-01

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公開日: 2017-01-06  

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