本研究では,自閉症スペクトラム障害児の早期支援が有効である為の要因である「指導の質」と「指導の頻度」を満たす手段として,家庭場面での指導におけるタブレット教材の利用可能性について検討することを目的とした。その結果,知的障害を伴う自閉症スペクトラム障害の幼児において,家庭場面でタブレット教材を用いた指導を依頼することにより,指導の頻度が増加し,大学のみで指導する条件と比べ,目標とするスキル獲得が促された。また,タブレット教材を用いた家庭場面での指導の社会的妥当性について評価を依頼した所,指導の効果および負担の両方においてポジティブな評価を得ることができた。
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