マウス皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理し遠心分離により脂肪由来幹細胞の分離方法をまず確立した。続いて脂肪由来幹細胞の持つ抗炎症性作用により脂肪組織における慢性炎症を抑制させることができるかどうかについて、試験管内で検討を行った。脂肪細胞に脂肪由来幹細胞の培養上清を添加して培養を行うと、悪玉アディポカインの発現量は有意に減少させたが、善玉アディポカインの発現量は減少させなかった。 次に、2型糖尿病モデルマウスを作製し、これらを2群に分け、偽手術群と脂肪由来幹細胞シートの皮下移植群を行い、10日目にインスリン負荷試験を行って糖代謝能の検討を行った。細胞シート移植群でインスリン抵抗性改善を認めた。
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