ムーンライティングプロテインは乳酸菌が持つ多機能性タンパク質であり、グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(GAPDH)やGroELはその代表例である。PBS抽出菌体表層タンパク質のプロテオーム解析を行ったところ、解糖系などの酵素群、ヒートショックプロテイン、リボソームタンパク質などが同定された。 次にrGAPDHとrGroELのA型抗原に対する結合能を試験した結果、結合が確認された。また、GAPDHと重金属耐性の関連性について解析した。その結果、菌体表層GAPDHはカドミウムを吸着し毒性緩和に寄与している一方で、水銀では吸着後、菌体内に取り込まれることで毒性が増している可能性が示唆された。
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