本研究ではエボラ出血熱に対する新規医薬品開発の基礎として、エボラ出血熱の原因であるエボラウイルスのタンパク質の構造解析を試みたが、残念ながらよい結果を得ることはできなかった。エボラウイルスが宿主の細胞質において行う自身の遺伝子の複製と転写は、ウイルスの生存にとって非常に重要なステップである。そこでこれらの機能に関わるウイルスタンパク質であるRNA合成酵素、NP、VP30及びVP35のドメイン等を発現させ、相互作用部位を明らかにした。相互作用する複合体の結晶構造解析を試みたが、同様の研究を行っていた他研究室から構造が発表され、重要性は確認されたが、研究成果をあげることはできなかった。
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