筋萎縮性側索硬化症 (ALS)患者において金属代謝関連タンパクであるメタロチオネイン(MT)-3や、亜鉛輸送体であるZnT3の脊髄中の発現量の減少を確認している。ALS発症に小胞体ストレスの関与が示唆され、本解析で小胞体ストレスによるMT3発現低下、ZnT3発現上昇が認められた。ZnT3については小胞体ストレスに対する防御効果を示すことが示唆された。ヒト剖検解析のエピゲノム解析は、マイクロRNAについてALS剖検にて有意に変動するものを2種類見出すことができた。一方は標的予測プログラムからZnT3を直接調節する可能性があり、ALSにおけるエピゲノムメカニズムの一端を示すことができた。
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