現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
(A), (B), (C) 共通の研究テーマ「30m級望遠鏡での応用可能性の検討」は、予定を早めて、補助事業開始当初に実行し、すでに検討手法を確立した (Takahashi, et al., 2017, A&A)。 項目 (C) について、2015年の月食偏光観測 (Takahashi et al., 2017, AJ)により、有意な偏光の検出という興味深い結果を得たので、追加のデータ解析と議論を行い、惑星大気透過による偏光の原理についてもっともらしい仮説を提唱した (Takahashi et al. 2019, PASJ)。以上により、項目(C) は完了した。 項目 (A)、(B) で実施する予定の月面地球照の近赤外偏光観測を行うために、兵庫県立大学西はりま天文台の3波長同時近赤外観測装置NICに偏光観測モードを追加した。NICの器械偏光を測定し、1%の偏光度を検出できる程度に器械偏光度が小さいことが分かった (Takahashi et al., 2018, Stars and Galaxies, 1)。そして NICによる地球照観測を開始した。 興味深い観測結果により(C)の研究量が増加したこと、加えて、2018年度に研究代表者が2回の入院を伴う体調不良に見舞われたことにより、(A)、(B) の進捗が遅れた。そこで、補助期間延長申請を行った。
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