本課題では、主に1965年移民法改正以降に多くが移民した「New Americans」(新アメリカ人)と呼ばれるエスニック・グループのアメリカ女性作家たちによる自己/コミュニティをテーマとする2000年以降出版作品の研究を行った。これらの作品から、グローバル化が進んだ「アメリカ」および「アメリカ人」のアイデンティティ形成について、特に人種/エスニシティ、ジェンダー、階級、身体などの文化的差異に関わる表象を分析考察している。「世界文学」化する現代エスニック女性文学の多様な表象から脱中心化を検証すると同時に、21世紀のアメリカそしてアイデンティティに関わる諸問題を探ることを目的とした。
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