本研究は、ストレプトゾトシン誘発糖尿病態(DM)ラットに一過性脳虚血処置した併発モデルラットを用いて脳障害悪化のメカニズムを明らかにするとともに食餌由来の硝酸塩/亜硝酸塩が医薬品の代替として有効か否かを明らかにすることを目的とした。非糖尿病態(non-DM)ラットでは、虚血直後に亜硝酸塩を静脈内投与することで脳保護効果を確認した。一方、DMラットでは検討したすべての条件で脳保護効果がみられなかったことから、単回投与による保護は病態時において消失した。しかしながら、DM群において硝酸塩の長期経口摂取では梗塞巣が減少し、生存率が上昇したことから虚血性脳障害による保護効果が認められた。
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