研究実績の概要 |
本研究の目的は、運動器の障害であるロコモティブシンドローム(ロコモ)を予防するために、60歳以上の中高年者に対して行ったロコモーショントレーニング(ロコトレ)の長期効果を、3年間の追跡調査から検証することである。 当初の予定では,対象者は前年度に行っていた無作為化比較対照試験によるロコトレ介入の対象者である303人(介入群162人,コントロール群103人)であったが、この対象者に加え、我々が2年前に行った横断調査に参加した462人を対象者に加えて、765人の追跡調査を行うことに変更することとなった. 追跡調査は1年毎の3年間実施する.1年目と3年目はアンケート調査のみを行い,2年目にはアンケート調査に加え,運動機能測定を実施する予定である.アンケート調査の評価項目は運動の実施状況,転倒・骨折の有無,要介護発生の有無,Euro-QOL,ロコチェック,ロコモ25,基本チェックリスト,食品摂取状況である.また2年目の運動機能の測定では握力,5回立ち上がり時間,片脚立ち時間,2ステップテスト,立ち上がりテスト,最大歩行速度を実施する.またその他に,身長・体重の測定とバイオインピーダンス法により体脂肪率,筋肉量の測定を行う. 現在の実施状況としては,1年目の追跡調査が終了し,今年度に2年目のアンケート調査と運動機能評価を実施する予定である
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始当初の計画では,前年度の無作為化比較対照試験によるロコトレ介入研究に参加した303人(介入群164人,コントロール群103人)を対象に,3年間のアンケート調査を実施する予定であった.しかし我々は同じ自治体で2年前にも462人を対象にした横断調査を行っており,今回その対象者も含めて追跡調査を行うこととなった. 対象者数は765人と増加しているものの追跡調査の1年目は予定通り終了しており,今後も予定通り2年目と3年目の追跡調査を実施する予定である。今年度実施する2年目の追跡調査ではアンケートだけでなく,実際に対象者に来ていただき,運動機能の測定も実施する予定であり、おおむね順調に進展しているとした。
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