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2017 年度 実績報告書

単一細胞解析によるhiPSCからβ細胞への分化メカニズムの解明と分化効率向上化

研究課題

研究課題/領域番号 15K21333
研究機関国立研究開発法人国立国際医療研究センター

研究代表者

菅原 泉  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員 (10633000)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードbeta cell / single cell / hiPS
研究実績の概要

本研究はhiPS細胞に蛍光ラベルしβ細胞への分化をモニタリングできるシステムを用いてhiPS細胞からβ細胞への分化のメカニズムの 解明を目指すものである。hiPS細胞からβ細胞への分化過程においてNGN3を発現する膵内分泌前駆細胞が出現するとmCherry が光る細胞となり、Insulinを発現するVenus が光る細胞を確認することができる。
本研究の最大の特徴はhiPS細胞からβ細胞への分化後に機能的解析を行った上でのシングルセル解析であり機能との結び付けが可能でると思われる。そうした細胞のシングルセル解析を行ったところ、意外にもGlucagon-insulin ダブルポジティブのポリホルモンの細胞が大量に存在していたというのが今回の解析で見られた。生体とまったく同じ能力ではないが成熟へと向かわせる能力は有するのではないかと考える。実際に生体にもポリホルモンは存在している。これまでのヒト膵臓由来細胞のシングルセル解析の報告はいくつかあるがあえてGlucagon-Insulin ポジティブな細胞を除いた状態での解析が行われているために実際にはその細胞の存在を解析はされていない。総合的な解析でVenus陽性とダブル陽性細胞の間では違いは見出されなかった。このことは個々に見ると遺伝子の発現はバラバラであり多様化していることがわかる。また、これまで言われていた例えばNkx6.1やMafAの発現などは全体的に低い発現である。しかし、詳細にGlucagonの発現強度などをもとに分類することが可能であり、その上での解析を行うといくつかの遺伝子がピックアップされた。t-SNE解析によりα細胞様のクラスターとβ細胞様のクラスターで7群に分けることができた。それらの中にはPDX1の他に多くの未知遺伝子も検出された。今後それらの遺伝子の関連性を検証する必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] An inhibitor of fibroblast growth factor receptor-1 (FGFR1) promotes late-stage terminal differentiation from NGN3+ pancreatic endocrine progenitors2017

    • 著者名/発表者名
      Yzumi Yamashita-Sugahara
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6 ページ: -

    • DOI

      10.1038/srep35908

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] An inhibitor of fibroblast growth factor receptor-1 (FGFR1) promotes late-stage terminal differentiation from NGN3+ pancreatic endocrine progenitors2017

    • 著者名/発表者名
      Yzumi Yamshita-Sugahara
    • 学会等名
      Miami Winter Symposium 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] FGFR1 阻害剤は膵内分泌前駆細胞(NGN3+)から内分泌細胞への分化を促進する2017

    • 著者名/発表者名
      菅原 泉
    • 学会等名
      第16回日本再生医療学会総会
  • [学会発表] FGFR1 阻害剤は膵内分泌前駆細胞(NGN3+)から内分泌細胞への分化を促進する2017

    • 著者名/発表者名
      菅原 泉
    • 学会等名
      第14回RCGM国際シンポジウム 埼玉医科大学
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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