新生仔期における高濃度酸素暴露に対しBach1が寄与する影響を検討した。Bach1ノックアウト(KO)、野生型(WT)新生仔マウスに対し高濃度酸素暴露を96時間行った。WT群では酸素暴露による肺胞発達の遅延を日齢14まで認めた。一方、KO群では日齢14に肺胞化の改善が見られた。また、酸素暴露直後、WT群に比してKO群では肺内HO-1、IL-6、MCP-1のmRNA発現量およびIL-6蛋白発現量が一次的に上昇した。我々は、新生仔Bach1 KOマウスは高濃度酸素暴露によりHO-1とIL-6、MCP-1のアップレギュレートが一時的に惹起され、高濃度酸素性肺傷害に対する防御効果を示すことを示した。
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