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2015 年度 実施状況報告書

メタボローム解析を駆使した新規腎疾患診断マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K21364
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

平山 明由  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 助教 (00572405)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードメタボロミクス / バイオマーカー / ネフローゼ
研究実績の概要

本研究の目的である種々の腎疾患における疾患診断マーカーを探索するために、本年度はこれまでに各種腎疾患患者729検体の尿について、キャピラリー電気泳動-質量分析装置を用いたメタボローム測定を行った。結果、患者尿中より約220種類の代謝物由来のピークを得ることができ、このうち約150種に関しては標準化合物との比較によって代謝物の同定まで行うことができた。
解析に関しては、まず各種腎疾患の中でネフローゼ症候群のタイプを判別するマーカーの探索を行った。膜性腎症、糖尿病性腎症、微小変化型ネフローゼ症候群、ループス腎炎、アミロイド腎症、巣状糸球体硬化症、IgA腎症の各検体の内、腎生検によってネフローゼを呈すると確定診断された233検体について、各病態で特異的に変動する代謝物の探索を行った。各疾患で平均して10種程度の特異的に増減する代謝物が得られ、その内のいくつかについては単独でも疾患を判別可能なマーカー候補であった。
また、一部においては該当する標準化合物が入手できなかったため、同定ができない代謝物も存在した。そこで、分取液体クロマトグラフ-質量分析装置を用いた未知化合物の分取・同定システムの立ち上げを行った。このシステムを、今回得られた未同定代謝物の一部に適用して実際の分取作業を開始した。
さらに、液体クロマトグラフィー-質量分析装置を用いた疎水性メタボローム解析に関しては、分析カラムの選定や測定条件等に関する基礎検討を行い、測定条件の最適化まで完了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

キャピラリー電気泳動-質量分析法を用いた親水性代謝物のメタボローム解析については、予定していた全検体の測定、解析まで終了している。未知代謝物の分取に関しても、条件の設定が終了し分取作業を開始した。

今後の研究の推進方策

液体クロマトグラフィー-質量分析法を用いた疎水性メタボローム解析については、測定条件の最適化が終了しているので、順次測定と解析を行っていく。未知代謝物に関しては、分取作業を完了させ、NMRによる同定を行う。

次年度使用額が生じた理由

検体の前処理と測定を通常よりまとめて行ったことにより、都度使用する消耗品や試薬の消費量を若干抑えることが可能であった。

次年度使用額の使用計画

液体クロマトグラフィーにおけるカラムの消耗が想定していたよりも早いことが判明したため、カラムの購入代金に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] メタボローム解析技術を用いたCKDの尿中バイオマーカー探索2015

    • 著者名/発表者名
      平山明由、秋山真一、尾崎武徳、松尾清一、曽我朋義、丸山彰一
    • 学会等名
      日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2015-06-05
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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