研究実績の概要 |
平成30年度は、「物流時空メッシュ分析」の理論を含め、本理論を含む生産システム設計の生産シミュレータを用いた教育プログラムの設計・開発について実施し、さらに、実施して明確になった教育プログラムの課題について改善を行った。また、これまでの授業設計・開発を踏まえ、シミュレータの知識が十分でない生産システムの教育者を対象にし,既存のインストラクショナルデザインの授業設計プロセスをもとに,離散型シミュレータである生産システムシミュレーションを用いた授業設計・開発のために品質機能展開(QFD)の手法を応用した授業設計手法であるID-QFDを提案・開発した。 QFDは元々企業が製品開発時などに使用する手法である。本手法は、生産システムシミュレーションをシミュレータが備える入力変数(Input),および評価指標(Output)に分解し,教育内容と関連付けを行う.次に,生産システムシミュレーションのモデルなどの論理部分について,教育内容と関連付けられた入力変数,評価指標と対応する概念モデルを設計する手法である。 本手法を用いて大学教育で実際に利用し、アンケート・ヒアリング等で本教育効果の有効性を確認し本手法の有効性を確認した。 また、これまでの本研究における成果として、論文(早川優人,筧宗徳,日比野浩典,渡邉一衛,中村昌弘, 生産システムシミュレータによるデジタルものづくり教育のための授業設計手法ID-QFDの提案, 日本設備管理学会, Vol.30 No.3, 82-94, 2018)としてまとめた。
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