現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述した本年度の目標である「蘇軾の治績形成とその背景、清代地方志編纂研究への着手」について、まず、「「知杭州」蘇軾 ―いつから名地方官となったのか」(第193回宋代史談話会、於大阪市立大学、2017年3月)として学会報告を行った。また、「杭州地方志の編纂と地図」(学習院大学東洋文化研究所連続講座「東アジア書誌学への招待」第41回、於学習院大学、2016年12月)の講演の中で初歩的検討を行ったほか、2017年6月の「清朝政治発展変遷研究国際学術研討会」(於復旦大学{上海})にて、清初期の『康煕杭州府志』『西湖志』に関する報告を行う。なお、この両者に関する調査を、杭州・浙江大学図書館及び浙江省図書館にて行った(2017年3月)。以上に加えて、前年度からの課題については、まず「再論《乾道臨安志》《淳祐臨安志》──對南宋地方志編纂的變化的理解」(首屆中日青年學者宋遼夏金元史研討會、於復旦大学{上海}、2016年9月)にて学会報告を行った。次に、論文「『大元一統志』「沿革」にみる編纂過程―平江路を中心に」(飯山知保ほか編『宋代史から考える』、汲古書院、2016)を発表し、同内容を中国宋史研究会第十七屆年会(於中山大学{広州}、2016年8月)にて学会報告を行った。さらに、「批評と紹介:Joseph R.Dennis, Writing, Publishing, and Reading Local Gazetteers in Imperial China, 1100-1700,Cambridge:MA,Harvard University Press,2015」(『東洋学報』98巻1号、公益財団法人東洋文庫、2016)の書評が掲載された。そして、派生的検討として、「北京大学図書館蔵『(寶慶)昌國縣志』について」(『史滴』38号、早稲田大学東洋史懇話会、2016)の史料紹介が掲載された。
|