医療用超音波診断技術において、空間分解能の向上のために広帯域かつS/N比が高い高感度な超音波の送受信が求めらている。例えば、超音波顕微鏡において周波数 1 GHzの超音波1波を用いた場合の解像度は、1 ミクロン程度になる。プローブの設計上、その特性により波連長が1波程度に抑えることは困難であるが、1波めの周波数が1GHz程度になれば、これは細胞レベルまでも観察可能な解像度となる。本研究では優れた圧電性結晶膜であるPbTiO3とKNbO3を積層させた薄膜を用いることにより、高感度で広帯域な超音波トランスデューサ材料の開発を行い、その周波数特性と水中での超音波送受信の評価を行った。
|