SBトランスポゾン挿入変異誘発法を用いた網羅的なスクリーニングをマウス生体内で行い、1026個の胃がんドライバー候補遺伝子を同定した。パスウェイ解析を行い、Wnt経路、TGF-beta経路など、ヒトの胃がんでも高頻度に変異が認められるシグナリング経路に挿入変異が観察されることを明らかにした。次に、TCGAやCOSMICなどの公共のデータベースを用い、ヒトの胃がんで変異のある遺伝子との比較を行った。比較の結果、ヒトとマウスで共通して変異のある遺伝子合計258個を抽出することができた。これらは、胃がんにおいてドライバー遺伝子として機能する可能性が非常に高いと考えられる。
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