高脂肪食モデルマウスを用いて、高脂肪食摂取による腸管粘膜防御機能への影響を明らかにした。高脂肪食マウス(HFD群)では、通常食マウスと比較して20週齢で有意な血糖値上昇がみられ、粘膜固有層内のIgA形質細胞数の減少を認めた。超微形態解析では、HFD群の筋間神経叢内の軸索Varicosity内のシナプス小胞の減少がみられたが、SGLT阻害剤投与後は、シナプス集積と軸索側枝の形成を多数認めた。 高脂肪食摂取が腸管IgAの分布に影響を与えることとともに、腸管筋間神経叢内のVaricosityのシナプス動態異常を惹起することに加えて、SGLT阻害剤が腸管筋間神経叢に保護的に作用する可能性が示唆された。
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