研究課題/領域番号 |
15K21480
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
認知科学
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研究機関 | 福山大学 (2016-2018) 中京大学 (2015) |
研究代表者 |
宮崎 由樹 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (70600873)
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研究協力者 |
濱田 慶和
田邊 梓
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | メタ注意 / メタ認知 / 注意 / ヒューマン・エラー / 見落とし / 視覚探索 / 共同探索 / チーム |
研究成果の概要 |
周囲の環境から特定の標的を探索する場合には,1人より他者と共同で探した方が速さや正確さが増す。本研究では,この共同探索による成績向上度をメタ認知的に予測させた。具体的には,実験の参加者は単独で標的探索を行うとともに,他者とともに探索も行った。さらに,参加者は各探索条件で「どれだけ速く (あるいは正確に) 探索できると思うか」についても評定した。その結果,単独で探索する場合に比べ,他者と共同で探索する場合の成績向上度は,探索の速さ・正確さとも,過大評価されることが示された。これらの結果は,共同探索によるパフォーマンス向上度に対する我々のメタ認知的な予測が不正確であることを示している。
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自由記述の分野 |
認知心理学,応用心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の経済産業省は2006年から,社会で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な社会人基礎力のひとつとして,“チームで働く力”を提唱している。その中の下位項目に,“状況把握力”がある。これは自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力である。本研究で検証したチームの注意能力に対するメタ認知は,この状況把握力の一部と考えられる。この問題に取り組んだ本研究は,“チームで働く力”の定量化にもつながる社会的意義の高い基礎研究である。
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