本研究では,ナノ炭素材料に格子欠陥を導入することにより形状を変動させ,剛性問題および振動問題における構造最適設計手法の開発を目的とした.まず,分子力学法に基づいてナノ炭素材料の骨組モデルを構築した.次に,この骨組モデルに対してラグランジュ乗数法と随伴変数法を利用し,剛性最大化問題と最小固有値最大化問題を対象に関数空間での定式化を行った.感度関数を理論的に導出し,ナノ炭素材料の分布系形状最適設計を行った.最後に,密度波を活用した手法であるフェーズフィールドクリスタル法と分子動力学法を利用して最適形状上の炭素原子の位置を再配置することにより,格子欠陥があるナノ炭素材料の構造最適設計手法を開発した.
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