地域在住高齢者を対象とした検討から,スマートフォンに搭載されたセンサーデバイスでも援用可能な解析アルゴリズムとして,PSEnは転倒発生の予測に有用であることが示唆された.また地域で開催される介護予防教室参加者の運動機能変化も評価可能な指標になり得ることが示唆された.またDLF,PRも一般高齢者や神経疾患により歩行障害を呈した例の歩行状態を把握する方法の一助となることが示唆された. 以上の知見は,地域で生活している高齢者が参加する介護予防教室に留まらず,地域包括ケアに関わる専門職にも有益な情報を提供すると共に,リハビリテーションの分野でも歩行障害の程度を定量化できる可能性を示唆するものである.
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