| 研究課題/領域番号 |
15K21548
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| 研究機関 | 兵庫教育大学 |
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研究代表者 |
中須賀 巧 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教 (10712218)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 体育授業 / 動機づけ雰囲気 / 教育効果 / 生きる力 / 体育心理学 |
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| 研究実績の概要 |
体育授業は，健やかな心身の育成を目指しており，自ら立てた目標や困難な課題にチャレンジする活動や仲間と意見を交えながら課題解決する活動など子どもたちが主体的に取り組む場面が豊富にある．そのことから生きる力の養成に有用な教育活動の一つとして注目されている．しかし，体育授業では何に価値を置いた指導(努力や出来栄え)なのか，どのような評価基準(絶対的・相対的評価)なのか，どのような志向(記録更新好みか競争好み)なのかなど様相の異なる授業雰囲気が存在する．これらのことから，どのような様相の授業雰囲気が，生きる力の養成に関わるのかを厳密に検討していくことが必要と言える．以上のことから，本研究は，縦断研究のアプローチから，体育授業における動機づけ雰囲気と生きる力の因果関係について検討することを目的に進めている．特に，様相の異なる体育授業の雰囲気がどのようなプロセスによって生きる力を喚起させるのかを解明するために縦断研究に挑戦しているところは新奇的な点である．また，生きる力を育む体育授業の学習雰囲気の在り方を発達段階別に検討することによって，その中学生や高校生の特徴を明確にできる．このような発達段階別に体育授業における動機づけ雰囲気と生きる力の連続的な関係を解明する点は，教育現場に実際的な知見を示すことができ，生きる力の養成指導への一助になることが期待される．これまでに，体育授業における動機づけ雰囲気の中でもクラスメイトによって作り出される学習雰囲気を強く認知していることが体育への期待度や生きる力を高める可能性があることを中学生を中心に確認している．
また本年度は，高校生を中心に，動機づけ雰囲気および目標志向性が体育授業での満足感や生きる力に及ぼす影響について検討し，生徒が満足だと感じる体育授業は熟達雰囲気によてつくられており，その満足感は生きる力と密接に関連していることを確認した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ解析に大幅な時間を費やしたことにより，やや研究に遅れが生じ，十分な成果発表を行うことができなかった．現在，データは整い，全ての解析は完了しているため，今年度は，成果発表を中心に行う予定である．
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度は，①体育授業における動機づけ雰囲気が生きる力に与える影響について収集した縦断データの解析と②生きる力養成に効果的な体育学習の在り方について検討し，それら成果公表を行う予定であった．①については年度内に完了したが，②については当初の予定からやや遅れた．今年度は②の生きる力の養成に効果的な体育学習の在り方について，これまでの成果に基づいて公表し，研究の完了を目指す．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
データ解析に想定以上の時間を有してしまい，学会発表や論文投稿など十分な成果公表を行うことができなかった．そのため，論文投稿や英文校正に必要なその他の経費，学会発表に必要な旅費を使用することができなかった．
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| 次年度使用額の使用計画 |
今年度は，既に全てのデータ解析を完了していることから，それらの成果を学会発表と論文投稿を行う．したがって，学会発表旅費と論文投稿・英文校正のその他の経費として予定どおり計上する．
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