研究実績の概要 |
研究代表者が開発した手法により、1塩基単位の高解像度でゲノム組換えのランドスケープ(ゲノム内での組換え頻度の分布)を合計10の細菌種で明らかにし、組換え頻度と病原性の関係を吟味し、種間で共通の特徴(リボソーマル遺伝子で組換え頻度が低い一方、細胞表面の膜タンパク質の遺伝子では組換え頻度が高い)と各種に固有の特徴の両方を明らかにした研究成果(Yahara et al, 2016, Molecular Biology and Evolution)を、複数の学会・公開セミナーで発表した。
また、本科研費の研究対象である13の細菌種のうち、組換え頻度が著しく高いために他種との直接的な比較が困難で上記の論文には含めなかった菌種について、多様化選択の痕跡を初めてゲノムワイドに、組換えの影響を考慮した手法によって同定した上で、多様化選択の作用した領域で組換え頻度が統計的に有意に上昇していることを示した研究成果(Yahara et al, 2016, DNA Research)を、公開セミナーで発表した。
加えて、その菌種を研究材料としたさらなる発展的な研究として、ゲノムワイドな組換えの痕跡の推定に基づき、微細な集団構造、集団間交雑、集団の進化とその過程で生じた自然選択を研究するための、新たな解析の枠組みとパイプラインを開発することが出来た(Thorell*, Yahara* (equal contribution) et al, 2017, PLoS Genetics)。
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