研究実績の概要 |
本研究では、進化の原動力としてのゲノムの組換えに焦点を当て、「組換えの強度は、ゲノム全域に渡って、一体どのように変化しているのか」、そして特に「組換えが頻発して見えるホット領域はどのように検出できるのか」という問を追い求めてきた。その成果論文(Yahara et al, 2016, Molecular Biology and Evolution; Yahara et al, 2016, DNA Research)に基づき、国際カンファレンスRecent Advances in Biological Sciences: A Roadmap for Island Communities(http://www.br.uipr.edu/icrabs2017/)に招待された(ただし、2017年にハリケーンの影響で延期になり、2018年も開催に至らなかった)。また、国立遺伝学研究所で企画された研究会「自然界の生物種間における遺伝情報の多様性をもたらす”DNA水平伝播”の解析と活用法」で依頼により口頭発表を行った。
加えて、ピロリ菌種を研究材料とした発展的な研究成果(ゲノムワイドな組換えの痕跡の推定に基づき、微細な集団構造、集団間交雑、集団の進化とその過程で生じた自然選択を研究するための、新たな解析の枠組みとパイプラインの開発(Thorell*, Yahara* (equal contribution) et al, 2017, PLoS Genetics))を、日本進化学会で口頭発表した。
さらに、以上の成果を含む、この5年の研究成果全体が評価され、日本ゲノム微生物学会から奨励賞を頂き、2018年度末の年会で受賞講演を行った。
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