研究実績の概要 |
本研究では,特定健診の受診状況をもとに前向きコホート調査を行い,電子レセプト情報を活用した医療費分析により特定健診・保健指導の効果を検討することを目的としている.今回は,今後のデータベース作成および分析を行うための作業環境の整備と,コホート作成の基礎となるデータ抽出方法の確立を行った. 具体的には,平成24年度の福岡県協会けんぽ加入者の平成24年度健診受診者において,平成24年度(2012年4月から2013年3月診療分)のレセプトデータを抽出し,データベースを作成した.なお,情報量が膨大であるため次の6つのテーブルに分けて作成した.これらは,それぞれ匿名化IDやレセプト番号をキーにすることで紐付け可能であり,平成24年度の診療歴や傷病の診断歴,医薬品処方歴などを確認することができる. (1) 平成24年の健診受診者リスト,(2) (1)における医科レセプトの基本情報,(3) (2)における傷病情報,(4) (2)における診療行為情報,(5) (1)における調剤レセプトの基本情報,(6) (5)における調剤行為情報 データベース作成の結果,平成24年度健診受診者は合計315,091名(男性203,830名,女性111,261名)であった.年代別内訳は,35から44歳は114,999名(36.5%),45から54歳は94,131名(29.9%),55から64歳は87,717名(27.8%),65から75歳は18,244名(5.8%)であった. また,健診受診者のうち、255,178名(受診者の約81%)(男性158,082名,女性255,178名)の受療歴を確認した.年代別内訳は,35から44歳は90,780名(35.6%),45から54歳は75,894名(29.7%),55から64歳は74,509名(29.2%),65から75歳は13,995名(5.5%)であった.
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