研究課題/領域番号 |
15K21586
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
畠山 俊宏 摂南大学, 経営学部, 講師 (90626764)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | タイ / 海外研究開発拠点 / 自動車産業 / 産業クラスター |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、タイの自動車産業を事例に産業クラスターが海外研究開発拠点のイノベーションに与える影響の全体像を明らかにすることである。 本年度は、サプライヤーに対するインタビュー調査を行った。研究を進めるに伴い、自動車メーカーだけでなくサプライヤーの役割も注目すべきと判断した。すなわち、自動車の製品開発においては自動車メーカーとサプライヤーの協力関係が重要となっているためである。そのため、日本においてサプライヤーに対するインタビュー調査を行った。 また、サプライヤーの海外進出に関する統計資料の分析を行った。分析の結果、トヨタ、マツダ、三菱自動車は国内と海外で調達構造に差があることが明らかになった。マツダ、三菱自は自社系列サプライヤーからの調達は少ないこと、海外での自社系列サプライヤーの調達品目は国内よりも少ないことを明らかにした。すなわち、海外における調達構造の再現度が低いことが明らかになった。一方で、トヨタは国内、海外とも自社系列サプライヤーからの調達が多くなっていた。すなわち、海外における調達構造の再現度が高いことが明らかになった。これらの成果を学会発表1回、シンポジウム1回、査読付き論文1本にして公表している。 その他には海外製品開発に関する先行研究を追加で収集している。先行研究のレビューを行い、産業クラスターが海外研究開発拠点のイノベーションに与える影響の分析フレームワークに関する論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属先において複数の教員が転出したことにより講義負担が増えた。そのため、研究調査に遅れが生じている。研究を進めるため延長申請を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は産業クラスター関連機関へのインタビュー調査を行い、イノベーションを創出する環境要因について明らかにする。また、自動車メーカーへのインタビュー調査も追加で行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属先において複数の教員が転出したことにより講義負担が増えた。そのため、研究調査に遅れが生じている。次年度は日本の親会社と産業クラスター支援機関に対するインタビュー調査を行う予定である。
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