水素を雰囲気としたメカニカルアロイング(MA)処理と第3元素としてのジルコニウム(Zr)の添加を適用して、ナノ・メゾ組織制御による粒子分散強化(PDS)合金の創製に成功した。アルミニウム(Al)添加PDS合金へのZr添加は、ナノ酸化物粒子のサイズを小さくするとともに、粒界析出物の数密度を高めることが判明した。一方、MA雰囲気として使用した水素ガスは、マトリックス粒子内、あるいは旧粉末粒界(PPB)上の分散質粒子のサイズを減少させ、さらに合金組織を均質化することが可能である。このように、優れた高温延性を有するAl-Zr添加PDS合金の強化には、上記の強化因子が寄与することが実験的に示された。
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