研究課題
若手研究(B)
市町村合併と学校統廃合との関係について,量的データを用いた実証分析により,正の相関関係が見られた。ただし,地域住民への配慮や通学時間等の観点から,旧市町村域に1校は小・中学校を残そうとする自治体が多い。また,小中一貫教育によって学校に特色を持たせて,過疎地域に学校を残している事例も見出した。さらに,広域化した教育行政によるメリットやデメリットも整理・検討した。一定の成果はあるものの,地方自治を守りたい地域も多く拡大しにくい状況も見えてきた。
教育行政学
市町村合併と学校統廃合との関係について,質的研究が中心であった先行研究では様々な見解があった中で,量的研究により新たな学術的見解を示せた。また,小中一貫教育に関しても,学校統廃合との関係で批判的な研究も多い中,地域に学校を残す事例を示したことで,比較的中立的な立場からの研究を進め,一定の学術的な意義が生じた。