現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、昨年度必要性が生じた細胞膜を染める免疫染色の最適条件を検討した。細胞膜マーカーとしては昨年度購入したNa,K-ATPaseの検討をしたが、最適な染色条件を見出すことは出来なかった。一方、pan-Cadherin抗体を用いて、EDTAを含むpH9のbufferを用いて賦活化することで、細胞膜特異的な蛍光を観察することが出来た。今後はp15と星細胞マーカーdesmin、p15とpan-Cadherinの組み合わせでミラー切片を免疫染色することで、p15の局在を明らかにする。一方、他の細胞老化マーカーとしてHP-1γ、ヒストンH3K9me3の局在を検討したが、最適な染色条件を見出すことは出来なかった。 また、74-84週齢におけるp15の遺伝子発現誘導に関わる経路として遺伝子発現量の相関関係を検討し、Tgf-β経路による誘導の可能性が高い事を明らかにした。 そして、テロメア長の測定のための予備検討を行い、Real-time PCR法によるテロメア長の測定方法を確立した。さらにテロメラーゼ活性に関してはELISA法による測定条件を確立した。加えて、平成29年度に検討を行う週齢のF1,F2マウスから肝臓を得、DNA抽出およびタンパク調製が完了した。
|