NF-kBは転写因子のひとつで、細胞運命決定に重要であることが知られている。NF-kB活性化の分子レベルの制御メカニズムの全容はいまだ解明されていない。私たちはNF-kB活性化に関わる分子ネットワークを数理モデルで表現し、NF-kB活性が示す振動とスイッチライク応答に焦点をあてて解析を行い、その結果を生物実験で検証した。振動とスイッチライク応答という2つの性質は、制御メカニズムがすべて同じというわけではないが、活性化に関わる分子の量や反応速度のバランスによって、補間可能であることが数値解析と理論解析で示された。また、それを生物実験でも証明した。
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