研究課題
若手研究(B)
カルボニルストレス性統合失調症の認知機能障害の特徴として、視覚認知や社会認知の障害、処理速度と注意の低下が示唆された。加えて、縦断的な検討ではペントシジン値の低下と認知機能検査の得点の上昇が認められ、予後も入院から外来へと転帰に改善が見られた。特に、認知機能検査についてはWAIS-IIIの言語理解と知覚統合を表わす下位検査で得点の上昇がみられた。本研究の成果は、カルボニルストレス性統合失調症に特徴的な認知機能障害を明らかにし、ペントシジン値と認知機能検査の得点、予後に関連を見出した点にある。
精神神経科学
本研究は、カルボニルストレス性統合失調症に特徴的な認知機能障害を明らかにし、ペントシジン値と認知機能検査の得点に関連を見出した点に意義があり、将来的にピリドキサミンを実用化する際に、認知機能障害への有効性を示す貴重な臨床学的知見となりうる。