研究課題
若手研究(B)
本研究では、コミュニケーション時に生じる感情伝染を実験的に検討するために、日本人モデルの顔表情データベースを作成した。この顔表情データベースは、動画および静止画、12種類の表情、5方向から撮影した刺激を含んでいる。さらに各表情に対する感情のカテゴリー評価および快―不快、覚醒度の心理評定による妥当性検証も行った。こうした成果から、実験刺激として広く活用されると期待される。
実験心理学、認知科学
これまでは、実験で使用される表情刺激は、西欧人モデルや静止画のものが多かった。本研究で開発した顔表情データベースは、日本人モデルを採用し動画を含んでおり、我が国においてコミュニケーション研究を進める上で、生態学的妥当性の高い実験刺激として活用されるという点で学術的意義が高い。こうした成果から、コミュニケーションや感情認知障害の原因解明に貢献する可能性があるという点で社会的意義も高いといえるだろう。