リモートセンシングによる海洋の浮遊性藻類別の一次生産を推定し、その制御要因に注目してデータ解析を行ったところ、日本近海の珪藻類の基礎生産はその現存量に強く依存するが、藍藻類の基礎生産はその生理活性に強く依存する可能性が示唆された。これらの結果を利用して、各群集の基礎生産と数値モデルから得られる各藻類の多様性との間の関係を調べた結果、珪藻類ではその基礎生産に比較的多くのモデル種の貢献が必要であるのに対し、藍藻では少ないモデル種の貢献で済んだことから、珪藻では基礎生産とその多様性との間の関係が示唆された。
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