研究課題
今年度は、昨年度得られた日本列島内の現生年輪幅標準年輪曲線ネットワーク内の年輪幅変動の同調性について、19サイトの各曲線の標準化法を複数試行し、最適な標準化法の選択を行なった。その結果、標準化を適用しない場合および適度な長さのスプライン関数を適応する場合が、地理的・気候的区分の特徴が最も反映される最適なグループ化が行えることが明らかとなった。クラスター分析についても同様の解析を行い、同様の標準化を行った場合が最適な分析結果が得られた。以上により、日本列島内での年輪幅変動の類似性に一定の結論が得られたため、この結果について、査読誌への投稿準備を進めた。同時並行で、東日本における各地の現生木試料(岩手など5地点)について、酸素安定同位体比測定試料のセルロース抽出と測定を実施した。これにより、各地域間の年輪変動の同調性について、ある程度の地域的まとまりがあることが明らかになったが、質量分析計による測定が予定通り進まなかったことから、確定的な結果を得るまでには至らなかった。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
木材学会誌
巻: 65 ページ: 102-109
doi.org/10.2488/jwrs.65.102
Radiocarbon
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