グローバルに活躍する英語力を小・中・高・大を通して育成する必要性がこれほど叫ばれている時代はない。しかし、言語学では、言語習得の長期的変化に関するデータ(毎日、毎週、一ヶ月、数ヶ月、半年、一年、数年と勉強をと続けたら英語力は本当に向上するのか)を客観的に示すことはできていない。したがって、本研究の目的は、日本人の英語力が自覚できないレベルで日々向上するのか、英語力が長期的にどのように発達するのかを解明することである。その目的を達成するため、平成27、28、29年度前期と後期にそれぞれ、日本の国立・私立大学4~6校の1000名以上の学生を対象として、約1か月間毎日15分程度英単語を学習してもらった。学習の効果は様々な指標(自己評定、反応時間、客観テスト、動機付け、自己効力感等)で収集・分析された。成果の一部を、様々な国内外の学会(Second Language Research Forum、全国英語教育学会、日本心理学会、外国語教育メディア学会(LET)関西支部メソドロジー研究会等)て招待講演、口頭・ポスター発表を行った。成果の一部を編著書(『第二言語習得研究における暗示的知識・明示的知識―認知心理学・脳科学とのコラボレーション』(大修館書店)として、平成31年3月に出版予定である。
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