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2016 年度 実施状況報告書

デカルトによる批判的受容を背景にしたピエール・シャロン人間学に関する哲学史的解明(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0036
研究機関筑波大学

研究代表者

津崎 良典  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10624661)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワードデカルト / モンテーニュ / シャロン / セネカ / 新ストア主義 / 人間学
研究実績の概要

国際共同研究者とは、本研究課題の枠組みでは具体的な共同研究に着手していない。しかし、基礎的かつ予備的な作業は開始した。つまり、1/ 先行研究史を整理し俯瞰するための網羅的な文献一覧表の作成、基課題での研究成果をもとに、2/ 本国際共同研究で検討すべき具体的な論点の整理、ならびに3/ 岩波書店刊行の『セネカ哲学全集』全6巻の解読である。
第一の課題については、前世紀前半からはLeontine Zantaの、前世紀後半からはCharles Chesneau Julien-Eymard d’Angersの、そして、2000年以降からは、Denise Carabinの研究業績の批判的検討を開始した。
第二の課題については、以下の論点のそれぞれについて基本的な資料の収集と解析をおこなった。政治論的人間学については、politiqueという語が既成の学問分野としての「政治学」ではなくて、人間の共同体――その典型が政治体(polis、civitas、cite)――に関する考察と言説を指示するかぎりで、人間はいかなる他者といかなる種類の外在的関係をいかなる手段で取り結ぶのかという問いに収斂する諸論点である。とりわけ、「動物」、「想像力」、「習慣coutume/習俗moeurs」、「権威」、「宗教」、「改革」などである。それに対して道徳論的人間学では、人間は自己といかなる種類の内在的関係をいかなる手段で取り結ぶのかという問いに収斂する諸論点である。とりわけ、「知恵」、「情念」、「心身関係」、「徳/悪徳」、「(主体の自己に対する)教育」、「即自/対自」、「判断力」などである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は本研究課題の枠組みでは渡欧せずに日本で行うことのできる予備的作業に集中したが、その進捗状況は申請書を立案した時点の予測に照らして、おおむね順調だと判断できるものだから。

今後の研究の推進方策

申請書の計画内容に従い、1/ 先行研究史を整理し俯瞰するための網羅的な文献一覧表の作成、基課題での研究成果をもとに、2/ 本国際共同研究で検討すべき具体的な論点の整理、ならびに3/ 岩波書店刊行の『セネカ哲学全集』全6巻の解読を継続させる。とりわけ、第二の課題に集中的に取り組む。

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公開日: 2018-01-16  

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