研究課題/領域番号 |
15KK0042
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
井上 間従文 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 准教授 (50511630)
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研究協力者 |
ミンハ トリン・T カリフォルニア大学バークレー校, 修辞学(Rhetoric)研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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キーワード | トランスナショナリズム / 映画研究 / メディア研究 / テレサ・ハッキョン・チャ / 記憶 / 美学理論 / アメリカ研究 |
研究成果の概要 |
本研究課題は代表者が基課題にて進めて来た環太平洋における戦争の記憶をめぐるアメリカ文学研究を映像・映画研究分野へと架橋するための1)理論的視座の提示および2)こうした研究を可能とする国際的研究者ネットワークの構築を目的とした。1年間に渡るUCバークレー校の修辞学及び映画・メディア研究科での客員研究員としての滞在中、近年米国にて発展の著しいメディア・エコロジー論を批判的に受容・検討し、1970年代以降の米国における記憶の表現の位相の理論化に務めた。また、韓国系アメリカ人詩人・映画作家Theresa Hak Kyunh Chaの映画理論とジェンダー理解をめぐる国際的研究ネットワークの構築を行った。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して急激にメデイア研究へと舵を切る米国のフィルム・スタディーズの文脈から、これまで文学作家とみなされることの多かったTheresa Hak Kyung Chaの戦争と記憶をめぐる作品群をトランス・メディアルな総体として検討する理論的視座を提示した。これは米国の様々な作家や美術家の作品を複数の芸術媒体の交差点から検討しなおすために今後貢献しうるものである。 またメディア研究におけるカンギレム、シモンドン、フーコーの受容を批判的に検討し、権力装置論と映画装置論をより厳密な方法で接続する作業を行った。これらを国際的研究ネットワークの構築を介して推進したことも本研究の社会的意義の一つである。
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