2016年度からの研究成果の総括として、最終年度にあたる2019年度には、①『現代詩手帖』3月号と4月号に「オーストラリア発! 英語圏共同翻訳の試み」と題して、現代英語圏詩人らの作品9篇を日英対訳で編集、掲載した。掲載した日本語訳詩は、前年度に国際共同研究の一環として東京で開催した「相互翻訳詩ワークショップ」にて翻訳された英語圏詩人らの作品で、小特集のためのイントロダクション及び、資料として英語圏の現代詩の現状を伝えた「海外詩レポート」を執筆(2019年3月・4月)、②石川逸子の詩の英訳をUniversity of Leedsの詩誌『Stand (Issue 223)』Ecopoetics特集(2019年9月)に掲載、③英語圏で活躍する女性詩人Vahni Capildeoの詩を、詩人川口晴美と共訳し、カナダの詩誌『Polyglot(Issue5)』Unfaithful特集(2019年11月)に日英対訳で掲載、④夏のキャンベラ大学滞在中に共同研究者Jen Crawfordと共訳した石川逸子氏の詩の英訳を、イギリスの詩誌『Modern Poetry in Translation(No.1 2020)』(2020年4月)に掲載。 2019年8~9月には、客員准教授としてキャンベラ大学に滞在、共同研究者のJen Crawfordと、二冊目の日英対訳アンソロジー『Japanese Women Poets in Translation』出版にむけて研究・翻訳をすすめた。また、同年10月にはキャンベラ大学主催の国際詩祭Poetry on the Moveに出席、Alvin PangやMani Raoなど、アジアから参加していた詩人らとの交友を深め、2020年度11月に東京で開催する翻訳ワークショップ及びバイリンガル朗読会の準備をすすめた。 現在、アンソロジー『Japanese Women Poets in Translation』をアメリカの出版社から出版するための最終調整に入っている。
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