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2017 年度 実施状況報告書

キリシタン時代におけるルネサンス人文主義の影響についての実証的・基礎的研究(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 15KK0054
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

折井 善果  慶應義塾大学, 法学部(日吉), 准教授 (80453869)

研究期間 (年度) 2016 – 2018
キーワードキリシタン / 東西交渉史 / 思想史 / グローバル・ルネサンス / イエズス会 / スペイン文学 / インテレクチュアル・ヒストリー / キリスト教史
研究実績の概要

本研究課題遂行のための渡航は平成30年3月29日であり、平成29年度の渡航日数は3日のみであった。そのため、当該年度の研究のほとんどの部分は、研究計画の再検討、共同研究者とのプロジェクトの吟味、渡航のための代替教員の打診、滞在先に関する情報収集といった作業であった。
当該年度において特質すべきは、共同研究の方策を根本的に再考したことである。昨今の日本―スペイン交渉史に関わる国内の研究は、両国の良好な文化関係を反映した、文化的交流事業の一環として展開され、その担い手は主に日本人のスペイン研究者と、スペイン人の日本研究者であった。一方で、近世初期のグローバル・ルネサンスという枠組みの中で両国の交流史を考えるとき、「スペイン」「日本」という固定的なアクターを前提とすることの意義は改めて問われるべきであろう。布教保護をめぐるローマ教皇庁の存在や、宣教師の祖国意識、ラテン語や翻訳を通じたヨーロッパ内での知識の共有、漢訳教理書の影響、等々、両アクターを取り巻く諸状況を等閑視する両国間交流史は、本研究の意図するところではない。
このような認識に立って研究計画を再考し、可能性を探った結果、当該年度より共同研究者として中国のイエズス会宣教史研究者を加えた。所謂「西学東漸」の研究は、近世のグローバル・ヒストリー研究に確固たる位置を占めており、ここでいう「東」に含まれる中国と日本との相関関係については、まだ解明すべき点が多いとの意見で一致している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

年度内の渡航日数は3日間であったが、事前準備の段階で共同研究の方策を根本的に再検討し、共同研究者との十全なコンタクトが築けたため。

今後の研究の推進方策

渡航先での実質的な共同研究が始まる平成30年度は、欧文、漢文、邦文それぞれでのみ知られている史料を相互提示するかたちで研究会を開催しつつ、国際的議論の場で積極的に研究発表を行うチーム作りの創生を行う予定である。それらの成果を、年度末の国際学会の開催へとつなげる予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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