研究実績の概要 |
本研究は、国際的な再評価が高まっている1950年代後半から70年代前半における日本前衛映画を対象に、新たな作家や作品の発掘、デジタル化を含めたネガ・ポジの修復、オリジナル・複製素材の保存、上映環境の再制作といった実践的な作業を通じたアーカイブ的な研究の新しい方法論の構築を目的とする。本年度は、「エクスパンデッド・シネマ再考展」(東京都写真美術館)の監修、「Beyond the Frame」(第10回恵比寿映像祭)、"Japanese Expanded Cinema Screenings"(Light Box Film Center, Philadelphia-米)、寺山修司特集(Harvard Film Archive, Anthology Film Archive) のプログラムを通じて、宮井陸郎、岡部道男、おおえまさのり、アヅチ・シュウゾウ・ガリバー、寺山修司、足立正生、城之内元晴、日本大学芸術学部映画研究会、VAN映画科学研究所ら関連作家、グループの作品の歴史的な検証や紹介を進めるとともに、Collaborative Cataloguing Japan(米)との共同調査などで、作品のリスト化、修復、保存などの作業を行った。
|