研究実績の概要 |
本研究は、国際的な再評価が高まっている1950年代後半から70年代前半における日本前衛映画を対象に、新たな作家や作品の発掘、デジタル化を含めたネガ・ポジの修復、オリジナル・複製素材の保存、上映環境の再制作といった実践的な作業を通じたアーカイブ的な研究の新しい方法論の構築を目的とする。本年度は、「1968年:転換のとき」(東京ドイツ文化センター)、”Cut/Gash/Slash: Adachi Masao” (American University of Beirut, レバノン)などでの上映、展示、パフォーマンスイベントを通じて、足立正生、アヅチ・シュウゾウ・ガリバー、飯村隆彦、金井勝、おおえまさのり、城之内元晴、日本大学芸術学部映画研究会、VAN映画科学研究所ら関連作家、グループの作品の歴史的な検証や紹介を進めるとともに、Harvard Film Archive、 The Museum of Modern Art, NYC、Collaborative Cataloguing Japan(すべて米)、Asian Cultural Center(韓国)、東京都写真美術館(日本)との共同で作品のリスト化、修復、保存などの作業を行った。
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