研究実績の概要 |
これまで同様にアルゼンチンに渡航し、国立文書館で史料調査を進める一方、週に1、2回のペースで海外共同研究者のギジェルモ・ウィルデ博士と議論を重ねた。文書館では主に、20世紀前半の先行研究で言及された史料を実際に請求し、先行研究の見解の真偽を確認すると共に、イエズス会布教区ごとの地図の保管状況や原本・複製の区別などを確認した。こうした成果の一部は、前年と同じくウィルデ博士と共に開催した2回目の国際研究集会「スペイン領南米ミッションにおける空間と権力―(ヨーロッパ的)知識、(先住民側からの)応答、(両者の混交によって生じた)循環」(Espacio y poder en las Misiones de la America espanola meridional: saberes, mediaciones y circulaciones)で公にした。昨年と同様に国立サンマルティン大学社会科学高等研究所を会場として実施された。 アルゼンチンでのこの集会を終えた後はドイツへ渡り、テュービンゲン大学にて二日間にわたる国際研究集会「資源としての先住民知識?-ヨーロッパ・アメリカ間におけるグローバル・ローカル知識の伝播、受容、相互作用、1492-1800」(Indigenous Knowledge as a Resource? Transmission, Reception, and Interaction of Global and Local Knowledge between Europe and the Americas, 1492-1800)をラウラ・ダークスマイヤーならびにファビアン・フェヒナー両博士と共に開催した。
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