ナチス・ドイツ占領下、ポーランドにはユダヤ人の絶滅収容所が作られ、ホロコーストの現場となった。ポーランドにおけるホロコーストの記憶の特殊性について、ポーランド科学アカデミー、ホロコースト研究センターの研究者と共同研究を行った。ワルシャワ・ゲットーをめぐる記憶に着目して考察したほか、中東欧諸国のホロコースト記念の状況を調査し、特殊性と地域的共通性を明らかにした。さらに、日本におけるホロコーストの受容を調査し、ホロコーストをめぐる言説が第二次世界大戦のその他の出来事の記憶と連動していることを明らかにして、今後の比較研究の方向性を定めた。
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