研究代表者の国立民族学博物館、米国の博物館(3館)の収蔵資料を、ソースコミュニティ(SC)の米国先住民ホピの人々と熟覧し、彼らの記憶や経験に基づく「もの語り」を記録・収集した。これは従来のミュージアムにおける文化的他者による資料分類や解説とは一線を画すSCの自文化の語りを尊重したアプローチであった。「もの語り」を記録した映像やテキストは、収蔵資料に関する重要な補足情報として各ミュージアムに受け入れられた。すなわち、将来の博物館活動の基礎となる収蔵資料情報の一部となった。それによりミュージアムにおけるSCのプレゼンスが格段に増し、博物館におけるフォーラム化が実際に加速された。
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