研究課題/領域番号 |
15KK0080
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
正木 響 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (30315527)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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キーワード | ギネ / 貨幣 / 財政 / 西アフリカ / 商品貨幣 / 植民地貨幣 / 子安貝 / 世界経済 |
研究成果の概要 |
西アフリカの通貨が、商品貨幣から植民地通貨、独立後の通貨へと移行する過程に焦点をあて、これが当該地域経済および経済アクターにどのような影響を与えたのかについて明らかにすることを試みた。 フランスのRouen-Normandie大学に6カ月間、イギリスのCambridge大学に計10カ月間受け入れていただき、フランス、イギリスのアーカイブ史料を閲覧、複写し、それを読み、論文にし、本研究費を用いて口頭発表を7回行った。また、その際に知り合った研究者の招待で、さらに2回の口頭発表(招待)を行う機会も持った。本研究の仕上げとして、旧英・葡領西アフリカの研究者を招いて、国際ワークショップを開催した。
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自由記述の分野 |
経済史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、西アフリカで行われている通貨統合の試みは、宗主国によって分断された通貨制度を再統合させる作業ともいえる。しかし、計画から20年を経ても実現しておらず、本研究で、その歴史的背景を明らかにした。 CFAフランの制度は植民地主義的といわれるが、その形成過程を紐解くと、政策決定時に最適だと思われるものを選択してきた結果にすぎず、アフリカ側にもその選択を支持してきた人たちがおり、そう単純に批判できるものでもないことが明らかとなった。 商品貨幣から植民地貨幣への移行過程も、21世紀現在の人々が、紙幣と電子マネーを同時並行で使うといった貨幣選択行動とよく似ており、現代社会理解にもつながるはずである。
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